1976年(昭和51年)
広島市安佐北区可部町に有限会社タナカ住宅販売を設立
創業時の社名ロゴ。
グラフィックデザイナーの田中孝子がデザイン
創業当時の事務所(安佐北区可部町)
創業の経緯
大学卒業後、ハウスメーカーの営業をしていましたが、31歳の時に脱サラを決意し起業。社名は「有限会社タナカ住宅販売」としていました。お金もブランドのないところからのスタートで新築戸建てに参入していくことは難しいと考え、注目したのが当時の言葉でいうところの「増改築」。当時住んでいた可部の団地で平屋一戸建てを2階建てにするニーズが多く、増改築専門ということを武器にお客様の信頼を培ってきました。
現在の礎を築くまで
創業当初は営業活動が中心で、自分で設計、見積りまでした後、工事はタイアップしていた地元の工務店に依頼していました。3年経過した頃、トラックの購入資金を借りるために銀行に行くと「タナカさんの事業はいわゆるブローカー。信用性が不十分なので融資できません」と言われたのです。大きな衝撃を受け、それならば建設業登録しようと二級建築士の資格を取得。地元の職人さんを社内で雇って、自社で完結できる体制をつくりました。
また地域に根付いて仕事をしていく上で、適当な工事をすればすぐに悪い評判が広がってしまいます。だからこそ、「地域のお客様のために誠実に仕事をする」という一念を貫いてきたことが、お客様の評価と信頼につながっていったと感じています。
17年目くらいに1度目の転機がありました。京都で電気工事の下請会社から増改築の元請会社を起こした社長が開いた「増改築大学」に参加したのです。『リフォームの仕事は「請け負い業」ではなく「サービス業」。お客様に「やってあげます」ではなく「させていただきます」』。そこで学んだこの考え方が、それから今も変わらぬ礎になりました。
1987年(昭和62年)
安佐北区高陽町に本社を移転し、モデルハウスをオープン
本社社屋地鎮祭
新社屋・モデルハウス外観
オープン時の折込チラシ
モデルハウスの思い出
せっかくならば、最新の設備を見ていただくモデルハウスを兼ねた本社にしようと計画。モデルハウスと言っても、自分たちが住む2階の住居部分を見学できるように開放したのです。さすがにお客様にも遠慮があるし、自分たちも落ち着かないし、計画に無理がありました(笑)。約1年で2階のご案内はやめましたが、1階の事務所では今も変わらずお客様をお迎えしています。
1992年(平成 4年)
日本増改築産業協会(JERCO)(現日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)に加入
1995年(平成 7年)
松下電工(現パナソニック電工)リファインショップに加盟
リファインショップ加盟で得たもの
「リファインショップ(現PanasonicリフォームClub)」は、パナソニックの理念に共感するリフォーム専門ショップのネットワーク。地域に密着した優良な企業として加盟店に選ばれたことは、会社の2度目の転機となりました。ブランドを冠することでお客様からの信頼が向上したという変化もありましたが、考え方の面でも勉強になりました。当時の松下電工からの経営マニュアルや資料を通して、松下幸之助さんの経営学を学べたからです。このことは後々までの大きな財産になりました。
2000年(平成12年)
創立25周年、リファインショップ5周年を迎える
リファインショップ5周年イベントの様子
イベント・花届けの継続
松下電工のアドバイスで始め、今も継続していることが2つあります。一つはイベント。定期的にイベントを開いて、地域のお客様にちょっとした楽しみをご提供し、タナカ住建とここで働くスタッフたちを知っていただきます。もう一つは、施工後に「友の会」に入会してくださったお客様に花をお届けすること。奥様あるいは施主様のお誕生日に小さな花の鉢を、できる限り訪問して手渡し。一年に一度お顔を合わせてご挨拶する機会に、不具合や困りごとを伺うようにしています。
2002年(平成14年)
業務拡大に伴い、株式会社タナカ住建に改組
2003年(平成15年)
TOTOリモデルクラブに加盟
2009年(平成21年)
田中健太郎が代表取締役社長に就任
バトンタッチ
長男の健太郎は、建築の学校を卒業してからずっと会社を手伝いながら、私の考え方、職人さんとの付き合い方、お客様との接し方を学んできました。店長を任せていた可部2号店を本社に統合する際に、本人から「社長業を自分にやらせてほしい」という申し出がありました。これからは若い世代が若いお客様と向き合っていくのが良いと考え、会社を託す決断をしました。会長という立場になってからも、昔ながらのお客様の工事などは担当しています。タナカ住建は私の健康維持の源でもあるので、これからも無理のない範囲で関わっていけたら幸せだと考えています。(田中宏)
創業が昭和51年、私が昭和50年生まれなので、生まれてからほとんどの時間をタナカ住建と一緒に歩んできたことになります。幼い頃から父や職人さんたちを見てきて、自然に会社を引き継ぐことを考えていました。高校の夏休みに現場掃除のアルバイトをして、「面白そうだな」と感じたことも大きかったと思います。引き継ぐにあたり意識したことは、先代の「サービス業の精神」「地域密着の姿勢」「お客様との関係づくり」は変えずに維持すると同時に、社員や職人さんたちとの関係づくりも一層大切にしていくこと。今は彼らと一丸となって「チーム・タナカ住建」として仕事に取り組めていることが、何より会社の力になっていると感じます。(田中健太郎)
2011年(平成23年)
タナカ住建不動産部開設
不動産事業
不動産業者と共同で「タナカ住販」という社名で創業した後、リフォーム工事業に絞り社名も「タナカ住建」に改めていました。しかしその後、「両親の家を売却したい」「今の家を売却して2世帯住宅を建てたい」「いい中古物件があったらリフォームして住みたい」などのご相談を受けることがあり、トータルでニーズに応えるために不動産事業を再開しました。
2015年(平成27年)
パナソニックデザインアワード2015 ミドル部門 全国最優秀賞受賞
2016年(平成28年)
パナソニックデザインアワード2016 グランド部門 全国最優秀賞受賞
全国最優秀賞受賞
私が社長になってからの大きな転機が、この受賞。自分たちの仕事のレベルと評価を把握しようと、「パナソニックデザインアワード」が始まった1998年から応募を始め、ついに2015年の「ミドル部門」に続き、大規模リフォームの「グランド部門」でも全国最優秀賞を獲得することができました。これまであまり実績のなかった築100年の古民家の全面改修に取り組み、高い評価を得られたことは大きな自信につながりました。以後、大規模リフォームの引き合いが増え、提案力と対応力が着実に高まったと実感しています。
〜近年の主な受賞実績〜
- 2020年 パナソニックデザインアワード グランド部門 全国優秀賞
- 2021年 パナソニックデザインアワード セレクト部門 全国優秀賞
- 2022年 TDYリモデルスマイル作品コンテスト キッチン・リビング部門 全国審査員奨励賞
- 2022年 TDYリモデルスマイル作品コンテスト バス・洗面部門 全国審査員奨励賞
- 2024年 TDYリモデルスマイル作品コンテスト ブロック別部門 奨励賞
- 2024年 パナソニックデザインアワード 建替部門 全国優秀賞
- 2024年 パナソニックデザインアワード セレクト部門 全国優秀賞
2016年(平成28年)
創業40周年記念銀河クルージング
2026年(令和8年)
創業50周年
時代と共に、地域と共に
おかげさまで、創業50周年の節目を迎えます。地域のお客様とのお付き合いも長くなり、子どもさん世代、お孫さん世代のご相談を受けることも増えました。これまで大切にしてきた基本姿勢はしっかりと守りながら、時代に即した新しい情報や技術を取り入れて、長く地域のお客様に必要とされる会社であり続けたいと願っております。
現在の社名ロゴ。
タナカの頭文字TAを屋根のイメージでデザインしています。